タレントマネジメントを活用し、社員のスキルアセスメントを行おう

企業が掲げた目標を達成するために重要なカギの1つとなる人的資源。社員ひとりひとりが力を最大限に発揮できる仕事環境を作れることが望ましいですが、間違った人材配置を行うと力を発揮することが出来ず、業績が伸び悩むといった最悪の状況に陥ることも考えられます。

それでは、最悪な状況を回避するために、どのようなことを行えばよいのでしょうか。
今回はタレントマネジメントを活用したスキルアセスメントについてご紹介していきたいと思います。

スキルアセスメントとは?タレントマネジメントを活用しながら情報を把握しよう

「最近、スキルアセスメントという言葉をよく耳にするのですが、正直理解できていないんですよね。「スキルアセスメントちゃんとしてますか?」みたいに聞かれる機会が多いのですが、笑って受け流してしまってるんです。でも、話を聞く限りは弊社にも取り入れた方がよいと思っているので、とりあえず何から始めたらよいか教えていただきたいです。」

先日とある企業の人事の方と話をしたときに、このようなお話が出ました。

では「スキルアセスメント」とは何なのでしょうか。
英語の「Assessment」とは「評価」「査定」といった意味の用語となっており、スキルアセスメントは社員がそれぞれどのようなスキルを持っているのかを見える化し評価するツールです。

スキルアセスメントは社員共通の項目もあれば、職種や業務内容によって異なる項目もあります。
「まあ業務ごとに必要なスキルって異なりますもんね。ではまず共通項目を教えていただくことはできますか?」
では簡単にスキルアセスメントに挙げられる代表的な共通項目をご紹介したいと思います。

  1. ビジネスマインド

仕事をする上での心構え、取り組む姿勢や考え方、周囲への気遣いなど仕事に対する姿勢や考え方です。ビジネスマインドを取得することにより、仕事と真剣に向き合い、モチベーションの向上にもつながります。

  1. ビジネスマナー

名刺の交換や電話の応対、言葉遣いなどの社会人として身に着けるべきマナースキルです。ビジネスマナーを取得することにより、取引先と良い信頼関係を気付くことが出来、業績の向上にもつながります。

  1. 対人スキル

「報連相」など業務をスムーズに進めるために必要な基本的なコミュニケーションスキルです。対人スキルを取得することにより、伝達ミスを未然に防ぐことが出来たり、組織内のコミュニケーションによるチーム力のアップにも繋がります。

  1. 文章スキル

報告書など文章を作成する際のスキルです。簡潔に要点を得た文章や相手目線で文章を構成することにより、現状を正しく把握することが出来たり、ビジネスEメールで取引先にも正しい情報を伝えることが出来信頼に繋がります。

  1. パソコンスキル

一般的なソフトウェアの操作などの基本的なスキルです。資料作りやデータをまとめる際に基本的な操作ができることにより、時間を短縮し、他の業務に時間を当てることが出来ます。

このようにあらかじめ企業側で把握し評価したい項目を設定しておくことにより、企業にとってどのような人材が必要なのか共通認識を持てるようになります。

ではその情報を管理するためにはどうすればよいのでしょうか。

そこで今回ご紹介するのがタレントマネジメントです。

タレントマネジメントを活用することによって、社員の今までの経験やスキルなどを見える化することにより、社員の現状を把握することが出来るようになるのです。

タレントマネジメントを活用してスキル管理を行う目的

「社員の持っているスキル情報を把握することで、会社の現状を把握できることは理解できたのですが、他にどのようなメリットがあるのでしょうか。」

確かにスキルアセスメントを導入してもどのような活用を行い、どのようなメリットが出るのか正しく把握できていなければ、導入時の負担のみが社員に課せられたこととなってしまい不満が発生してしまいます。

今回はスキルアセスメントを導入した際のメリット3つをご紹介します。

  1. 最適な人材配置が出来る

社員の正確なスキル情報を把握していれば、適材適所への人員配置を行うことが出来ます。社員もスキルを最大限に発揮できる環境に置かれることにより、力を最大限に発揮できるようになります。それに生産性の向上やコスト削減も期待できます。

  1. 個々に合わせた人材育成が出来る

社員の現状と今後目指したいビジョンを把握することにより、社員一人ひとりに合わせた人材育成を行うことが出来ます。社員も自分の思い描いているビジョンに近づくことにより、モチベーションが向上にも繋がります。

  1. 必要に応じた採用が出来る

社員のスキル情報や今までの経験、そして業務側でどのような人材が必要なのかを見える化しておくことにより、現在どの人材が不足しているのかを正しく把握することが出来、不足している人材を必要に応じて採用することが出来ます。

このようにタレントマネジメントを活用して、様々な情報を見える化することにより、現在会社にとってどのような人材が不足していて、今後どのように補っていくのかを把握することが出来ます。この情報が把握できることにより、今後計画的に人材育成を行ったり採用を行うことが出来るようになり、人材の幅も増やすことが出来るようになります。

タレントマネジメントを活用しながら行うスキルアセスメントの具体的な方法

「ここまで話を聞いて、スキルアセスメントを行うことにより会社が今強化したほうが良い人材を把握したり、伸ばした方がいいポイントを把握するのにとても有効なことがわかりました。しかし、スキルアセスメントには、具体的にどのような方法があるのでしょうか?」

ここでいくつか具体的な方法をご紹介したいと思います。

  1. 筆記試験方式

職務に必要な知識や理解度を測定するような内容の試験を筆記方式で行います。

  1. 実技試験方式

仕事を行う上で必要となるスキルや能力をどれくらい身に着けているかを評価するために、実際の業務を再現した模擬試験を行います。

  1. インタビュー方式

コミュニケーション力や問題解決力などを評価するために、面接やグループディスカッションなど対話方式で行います。

  1. 360度フィードバック方式

評価の偏りを防ぐために、上司・同僚・部下などから社員のスキルや能力について評価を収集し、総合的に評価を行う方式です。

このように様々な方法でスキルアセスメントを行うことが出来ます。この時にポイントとなるのは、評価をする人によって評価に偏りがうまれないために客観的な評価を行うという事です。

そのためにもタレントマネジメントを活用し、評価基準を明確にし、社員側からもどのようなことが評価されるのかを把握できるようにしましょう。そうすることにより、社員も「どうしたら評価が上がるのか」というのを理解し、行動に移すようになります。そしてさらに自分の評価が上がることによってモチベーションが高まり、部署そして会社全体へと好循環が生まれるようになるのです。

まとめ

いかがでしたか?

最近耳にすることが増えた「スキルアセスメント」。
スキルアセスメントは社員がそれぞれどのようなスキルを持っているのかを見える化し評価するシステムですが、その評価項目は業種によって異なる場合があります。

スキルアセスメントを行うメリットは下記3つがあげられます。

  1. 最適な人材配置が出来る
  2. 個々に合わせた人材育成が出来る
  3. 必要に応じた採用が出来る

また評価方法も様々となっていますが、重要なことは「評価される基準が見える化されていること」です。

そのためにもタレントマネジメントを活用し、社員が評価される基準や自分の現状を把握することにより、今後どのようになりたいかを描けるようになります。それを理解したうえで今後の理想像をかなえるためにも業務に取り組み、企業側は客観的かつ正当に評価を行うことによって、社員は正しく評価され、モチベーションの向上につながり、企業全体も好循環を生み出すことが出来るのです。

ファインドゲートでは社内の人材育成強化を検討する際に、考慮すべきポイントをまとめた入門資料「人材育成の目的の大切さに気づくためのガイドブック」~人材育成担当の気づきのヒントがここにある~ をご用意しました。本資料は、人材育成を強化したい方には必見の資料です。ぜひダウンロードいただき、ご覧ください。

お役立ち資料

関連記事

タレントマネジメントでDX人材のスキルを見える化するヒント~DSS-P編~

マネジメント層が大きなカギを握るタレントマネジメント

タレントマネジメントで成長促進を図るヒント

タレントマネジメントの人材像を策定するヒント(DX人材)~ ソフトウェアエンジニア ~

PAGE TOP